<ベニシオマネキ>

こちらは全身が鮮やかな朱色に染まるベニシオマネキです。このアングルからだと、もう片方のはさみはとても小さいことがわかります。小さい方のはさみを使って泥を口へと運んで食べていました。シオマネキは、泥に含まれるプランクトンなどの微生物を濾し取るようにして食べるそうです。
利き腕どっちだ?


左右どちらのはさみが大きくなるかは決まってはなく、どちらの利き腕の個体も観察できました。
この画像のシオマネキ、横にある巣穴から出てきましたが、よくこの体が入るもんですね。はさみは邪魔でしょうがなかろうに。
メスは?

画像はメスのシオマネキです。左右ともはさみは小さいですね。こっちのほうがバランスとしては自然です。
ロマン?

でもやっぱりこの立派なはさみ!これはロマンではなかろうか。自然界に存在するアシンメトリーにはロマンを感じざるをえない!
どれだけ体のバランスが悪かろうが、普段は役に立たなかろうが、メスにアピールするためだけに労を尽くす。男のなかの男ですね。見習いたいものです(笑)
他のオスを威嚇するのにも使われるそうですが、それもメスをめぐっての争いですからね。
ちなみにメスにアピールする”潮招き”の行動は”ウェービング”と呼ばれ、繁殖期である6~7月にしか見られないそうです。この日も長時間観察していましたが、小さい方のはさみで食事をするばかり。大きいはさみを振りかざす”ウェービング”は一度も見られませんでした。残念・・。
~小動物たちの見る世界~

ちょっと趣向を変えて・・
ローアングルから望遠レンズにて撮影。とても狭い湿地の一部分ですが、空間の広がりを感じませんか。小動物たちにとって、世界はこのように見えているのかもしれませんね。
真ん中に小さくトビハゼが写っているのが分かりますか?(ピンぼけだけど^^;) わたしたちが普段意識しないような小さな世界にも、こうした生き物たちの命が宿っているのです。
~トンネルの先には~

湿地と海とを隔てる県道のトンネル。(上を車が走っています) そのトンネルの先には広大な干潟が広がっています。ここは
泡瀬干潟。沖縄県中部の中城湾に位置し、干潮時には290haもの遠浅の干潟が顔を出します。南西諸島でも最大級の規模を誇るこの干潟ですが、埋め立て工事による改変の危機に瀕しています。
泡瀬干潟埋立事業についてはこちらをどうぞ→
沖縄総合事務局 中城湾港出張所この埋立事業は、2002年の着工から、工事中止を求める提訴、工事中止、再開と紆余曲折を経て今に至っております。詳しく書くと長くなるので、後日記事を書ければと思います。
バイバイ!

シオマネキをたっぷり撮って、観察して、比屋根湿地を後にしました。彼らの住むこの環境が破壊されないことを願います。好きな地元のフィールドなので、重点的に見ていこうと思います。
また遊びにくるからねー!
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